勉強会④待ちを読む。
遠い昔、「近代麻雀」は、われわれのバイブルだった。
立ち読みはしなかった。
お金を出して買い、いつも車の後部座席に置いていた。
はみ出しの何切る?符計算。
「近代麻雀」は、教科書のようなものだ。
其の紙面。飯田正人のコラム。
「愚形リーチでも、待ちを読めないひとには、
国士無双13面待ちより、多面待ちとなる。」
というような文言があった。
これを読んで、ああ、危険でもない牌でおろされることだけは、
ほんとうに、ほんとうに、いやだなあ、と思った。
麻雀は、「待ちを読む」ゲームではない。
「局面」を読むゲームだ。
相手の思考、点棒状況。手組。
「局面を読む」そのことの枝葉が「待ちを読む」ことだ、と思う。
自分は、待ちは読まない、というか、読めない。
ただ、相手の手牌構成だけは、イメージしている。
手出しツモ切りをすべて見なくても、このイメージだけで、何とかなる。
いや、イメージだけで捉えたほうが、ノイズがなく、ブレがない。
対面の親番の状況推察
東3局の親番で、点棒状況は平たく、ドラは9Pとしよう。
字牌から切り出していて、数牌が端からこぼれてくる
典型的な、面前リーチ手組。
親番は、スピードと打点が欲しい曲面なので、打点に偏重した手組とはしないだろう。
そう考えるとストレートに組んでくる。
ソーズの外側が落ちて、真ん中が落ちる。ソーズ2メンツ
マンズの外側が落ちる。マンズ1メンツ。
あとひとつは、おそらくピンズの上だ。
4pから上が、捨て牌からすっぽり抜けている。
相手の捨て牌と自分の手牌を重ねる。
自分の手牌を見ると、7Pが暗刻になっている。
ということは、相手は、7Pを使用した手牌構成ができない、ということだ。
ペン7p以外はすべて「押しやすい牌」となる。
もちろん、読みが外れることもある。
けれど、毎局参加で、局面を見つめ続けていれば、考えなくても
状況がイメージできて、通りそうな牌が浮かんでくる。
「捨て牌」は手牌の欠片。
その織りなす捨て牌の景色から、局面を観ることも、麻雀の醍醐味のひとつだ。
自分の手牌も捨て牌も、また、相手の捨て牌も、
繋がって一枚の風景画のようにみえてくる。
全体の捨て牌が、欲しがっている色と数を見つめることができれば、
攻守に長けた構成を組み立てることができる。
例えば、親リーチにピンズの上、すなわち7Pが危ない、と思えば
焦らず、ピンズ以外の色で、なおかつ、手牌を高くできる打牌選択を重ねればよい。
万が一、親リーチに7pが埋まっているケーズもあるけれど、
そうであれば他のエリアの色が必ず欠ける。
これまで、おそらく2万回ほど半荘をこなしてきて、
毎局、打牌推察をして、答え合わせをしてきた。
そこで培った感覚は、決して自分を裏切ることはない。