4倍速の食い仕掛け

自分のツモだけで組む。
配牌時にもらった牌姿から4つ進めば
どんな形からでもだいたいなんとかなる。
自分のツモ番が来るまでは、 
場の状況の精査を重ねる。
ひそやかに重ねていくイメージ。
なかなかに至難の技だ。
8899m34456p発発東東
地和ならイーシャンテンだが、テンパイの先の
待ちごろの牌がみつからない。
メンツ手ならリャンシャンテン。
高打点もみえるが、これらはツモ次第。
4pポンでもリャンシャンテン。
場には発が一枚。8mが1枚とんでいる。
最低5200。マックス12000の仕掛け。
4pポンのあと、発東89mのうちどれでも
河に落ちてくれさえすれば
確実に高打点を携えたテンパイに近づく。
トイトイ仕掛けの肝となる4p。
他家が必要としていそうな牌だから、
仕掛けるメリットも、大きい。
34456を444に交換するイメージだ。
4倍のスピードは、言い過ぎだけれど
仕掛けは、体感2倍くらいのスピードで、
手牌を進行させることができるイメージだ。
南場
2m11889p57s東東南西発
この配牌が4巡目まで動かない。
これ、仕掛けなくてなんとかなるだろうか?
なんとかなるなら、
もう少し有効牌引いてきているのでは、と、思う。
自分はポン材料が3つあれば、基本仕掛けてよし、と考えている。この配牌は
55南南 ポン888ポン111ポン東東東 5200に
なる。
仕掛ける時に大切なのは、
①安全牌の確保
②高い打点の確保。
仕掛けは、他家の力を借りて加速する戦術。
だから他家に追い付かれたなら、
よほど条件が整っていない限り押さない。
状況によっては、他の孤立牌の価値が高かったり
ドラのポジションによっては、たとえば
トイツ2つからでも仕掛ける。 
南1局12巡目
4556777899p46s.北
5pを仕掛ける。ポン!
クラッシュポンに見えるが、
ピンズは1p以外全て有効牌。
9pを仕掛けて
4467778pポン999pポン555p 
これは感覚の問題だけれど、ツモに委ねて
仕掛けないことを選択すると、
心持ちは平穏でその結果を受け入れやすい。
けれど、スピードが足りなくて
間に合っていないのに、自分のツモにのみ
未来をゆだねて他家の打牌の力を借りないことは、
やはり、「やるべきことをやってない」
怠慢だ、と思う。
運命を受け入れることは、できることを
全てやってからだ。
人事を尽くして天命を待つ.  
というやつだ。
私見だが
麻雀に仕掛けがあるのは、チーやポンがあるのは、
麻雀が自分ひとりで打つものではなく、
4人で打つものだ、ということの証左だ。
他人の打牌や、思考のかけらを拾いながら
自分の道を切り開いてゆく。
実に人間ならではのゲームだ、と思うのだ。

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