タンピン国士無双 [麻雀]
訳あって再録です。
南2局。 画像の捨て牌で、ひろりんが⑤を切ってリーチ。
九①西9⑨五 タンピン系か、チートイ。 ドラの北を二枚持たれている可能性が高い。
我々は、必死で受ける。
ひろりんが、一発でツモらなかったということは、ロン和了狙いだ。
そして、終盤。窮して離したどいんの四枚目の東が、国士無双に突き刺さる。
48,000点。 なぜ?なぜ? この状況で国士狙いなどありえない。
我々は、狼狽え、ひろりんに問い詰める。
我々の、問いにひろりんは粛々と答える。
もう過ぎ去ったこの1局を完全に再現する。
我々の失策も露呈する。
とにかく、東場から、わしの形はよくない。牌が動いていない。
また、みんなの形もよくない。
全員の捨て牌が、そう教えてくれちょるじゃろ?
強い牌の周りが全然動いちょらん。
南場に入ってからもそう。仕掛ける絵が来ない。
特に、国士を狙う直前の1.2局は、シュンツ手を狙うことが難しいと、牌が教えてくれちょる。
じゃから、親番は、国士とチャンタとチートイ、そして国士の天秤。
何牌がツモッてみるんじゃが、強い数の周りが動かんので、
最終的には、国士無双のテンパイ。
配牌で、8種9牌じゃから、国士を狙う。
そんなのは麻雀じゃなかろう。
誰にでもできるポンジャンゲームじゃ。
そんな楽な麻雀はつまらん。 わしは、そう思う。
もっと、大きく大きく捉えなさい。
目の前にある物が全てじゃないじゃろ?
この国士も単なる結果にすぎん。
そこに至る過程を大事にしなさい。それが麻雀じゃ。
4枚目の東で、国士無双に放銃したどいん。
ドラといつのチートイも注意して受けていたが安牌がなくなり、
迷惑をかけまいと止めていた東を切る。
今でこそ、「あの東はぬるい」と笑いながら話せるが、当時はたまったものではなかった。
ひろりんの思考を尋ねて、我々は恥ずかしくなる。
和了そのものよりも、その理由。1牌1牌が、とてつもなく重い。
ただ、牌を絞っていただけの「自分たちの努力不足を」心から恥ずかしく思った。
ひろりんが、なぜ、ノーレートで、そこまで魂を込めてくれるのか、今はとてもよく解る。
ひろりんは、我々に自分の大切な「麻雀への想い」を本気で伝えてくれようとしていたのだ。
信じられないくらいの勢いで麻雀に心酔していったあのころの私。
2019-06-19 20:36
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