冬物語 [麻雀小説]

生まれて初めての麻雀。

高校を卒業したあと。

スパンキーとかいう羽台を終了させた、とかで、

(昔のパチンコは、打ち止め終了というのがあった。終了させたなら5000円くらい)

お小遣いをもらった友人が古道具屋で牌を買ってきた。

ドボン(UNOみたいなカードゲーム)しかやってなかったわれわれに新しい文化が。

「俺たちも、大学生になったなら、この麻雀っちゅうやつを覚えないかん。

大学にいって、麻雀も知らん、じゃあ、ハナシにならん。今のうちに勉強じゃ。

いまやるべきことは、麻雀じゃ。」

まさか、志望校のお受験が全滅しているとは夢にも思わない私は大きく頷く。

「そうやな、麻雀は俺も、興味があったんじゃ。

ツモとか、そういうやつじゃろうが?ほら、そこに親父の本があるじゃろ?」

そういって、本棚の「初級者の麻雀」と題された本を取り出し、

みんなで、パラパラとひろげて頭をひねる。

「この、チートイツとかいうの、簡単そうじゃねえ?」

「2個づつ集めるだけか、よしこれやってみよう。」

みなで、絨毯に寝転がり、牌を並べる。

ジャンマットがなかったので、バスタオルをしきその上に牌を並べた。

「積む」という技術はまだ、なかったため、

バスタオルに並べた牌から、牌をひろう、という感覚。

4人全員で、よーいどんでチートイを狙う。

30分くらいその作業を繰り返して、ようやく、ひとりがチートイを和了した。

「おおっ、これでいいんじゃないか?アガリじゃ、あがり。ロンホーじゃ。」

うわあ、すげえ、かっこいいなあ、と思ったことを今でも覚えている。

それから、数日間、みなで麻雀のルールを勉強した。

自分たちが、これからの学生生活を生き抜くためには、

「麻雀は必須スキルだ。」と信じていたから。

みな、いつか、役満を和了することができるのかな?

なんて、遠く想いを馳せていた。

しかし、私に学生生活はやってこなかった。

正しくは、私にだけ、学生生活はやってこなかった。

友人はどいつもこいつも、遊んでいるフリをして

ちゃっかり、勉強してやがった。コンチクショー。

マラソンとかで、

「いっしょに、ゴールしようね?」

などとほざきながら、ゴール前で、ダッシュされるそんな感じ。

私はろうにんぎょうになってしまった。

誰もが期待に胸を膨らませる春。

私は、大学のキャンパスではなく、

代々木ゼミナールというなんだか、よくわからない建物に吸い込まれていった。

冬物語のはじまりである。

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羽台、スパンキー

生まれて初めて、単身でパチンコ屋に乗り込んで打った台。

いつものように少年ジャンプを買いに本屋に出かけたところ、

桂正和の新刊が出ていた。(桂正和コレクション)

どちらも欲しかったので、いちかばちかの200円勝負。

めちゃめちゃ緊張して、玉を借りようとしていたら、

「にいちゃん、はじめてか?

よっしゃ、この台やるわ、打ちないや?」

と、耳の穴にパチンコの玉を装填している前歯のない兄ちゃんが、

玉を上皿一杯入れて、台を譲ってくれた。

「まあ、がんばれや。」

緊張して声も出なかった。

なんだか、よくわからないのに、大当たりして、

200円が1600円と駄菓子に増えた。

心臓が、ばくばくしていた。

1回目の大当たりでは、緊張して玉が飛ばず2ラウンドでパンク。

2回目の大当たりで、ひと箱でた。(小箱ひと箱)

桂正和の漫画と、ジャンプ。

そして、ファンタ。

おかあさんに、お土産のホワイトチョコ。

買って帰ったら、

「あんた、そのお金どうしたんね!」

と死ぬほど心配された。

その夜は、良心の呵責で眠れなかった。

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vゾーンは、下にある。

玉が階段を登っていくけど、そこには、何もないから。

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