リーチを打たずにはいられない

頑張れば、報われる。


謙虚であれば許される。


どうして、そう思っていたのだろう。


世の中は、そんな風に決してバランスは取れていない。


信じられない理不尽なことが起こる。


信じられないくらい幸せなことだって起こる。


理不尽でない世界を望んでいた。


どうして、その思考こそが


自分本位だということに気づけなかったのだろう。


大切なことは、我慢することではない。


ただ誠実にやるべきことを、実行する、そういうことでもない。


受け入れることだ。


その状況のすべてを、「慈しむこと」なのだ、と。


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オーラス


2000点の和了で浮き2着。


2000.3900


のツモ和了でトップ


ドラは7ソウ 西家



親番がカン5ソウをチー7巡目


ここに上家から2ソウがでる。


三四四四五⑥⑦⑧34468


浮きの2着?


仕掛けてカンチャンのドラに受けて


それで和了して2着。


賢明だ。


だが、賢明であることに果たしてどれだけの意味があるのだろう。


賢明であり、生きながらえることに、どれだけの価値があるのだろう。


目の前の正解ばかり求めてきた人生。


その生き方で、自分を守ってきた。


目の前の安全。


スルー


目の前の正解よりも、未来をみたい。


自分のツモ山で待っている


まだ出会えていない牌と、未来を見たい。


ツモ1ソウ


ソーズが暴れている。


ツモ切り


下家から5ソウ手出し。


ソーズは数の動きが複雑すぎる。


その複雑な数の織り成す情景を


そのすべて受容する。


次巡、ツモ四ワン。


三四四四四五⑥⑦⑧34468


5そうや7そうはツモってこれなかった。


その理由が分かった気がする。


こんな四ワンを引いてきてくれるなんて。


ソーズの在り様がどうあれ、


このツモ四ワンを引いた状況を受け入れる。


序盤に仕掛けられなかった7ソウ。


迷って見返りを求めて、世界を見つめることができなかった。


都合の悪い世界を、切り離したくて仕方がなかった。


こみあげてくる想い。


あの忘れ物を迎えにゆく。


「リーチ!」


どんな選択も意味がある。


気づいていないだけだ。


どんな結果にも価値がある。


都合の悪い状況を粗末にしているだけだ。


日常の中で、見失う。


その状況を慈しみ、受け入れることができれば


悲しみ嘆くことなど、ない。


他人とくらべる必要も、豊かである必要も


勝つことにこだわる必要も、ない。


世界はつながっている。


悩みも迷いもすべて包み込んで、


「悪くないぜ」と優しく微笑んでいるようだ。


答えなんて、もうどうでもよい。


迷い、苦しむ、あらゆる理不尽を受け入れること。


そうすることで、世界はつながる。


そのことがわかっただけでも、十分だ。


トップに届かなくてもよい。


 ラス落ちしてもいい。


わたしは、いや、俺は7ソウをむかえにゆく。


 


「ツモ」


まるで、あたりまえのように


7ソウは待っていてくれた。


リーチをかけて、一度目のツモ。


ルールが違えば、一発ツモだ。


そうだ、受け入れることだ。


牌がそう教えてくれている気がした。


30年麻雀を打ってきた。


その私にとって、一番忘れることのできない


珠玉の半荘となった。


 


 w709.jpg


 


パラロス本家↓


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