俺より強いやつに会いに行く [麻雀回顧録]

 20年前のハナシだ。

その2両しかない電車は、新緑の中を緩やかに進む。

 車両には、私一人。

タスキ掛けをしたカバンには、

3泊分の着替えと、おやつ。

ポケットには、千円札が40と2枚。

(この頃、私は1000円札を10枚づつズクにするくせがついていた。)

私は、長い夏休みを利用して、高校時代の友人を訊ねる旅に出ていた。

その友人Nの職場の先輩が、麻雀がめちゃ強い、とのハナシを聞きつけたからである。

職場の人間で囲む麻雀なのだから、基本同じメンツでの対局となる。

前日、電話できいたハナシによると

かもられているのは、友人Nではなく友人の後輩だ、という。

毎回、毎回、安いレートだけれど、負け続けているのだそうだ。

そのハナシを聞くにつけ、私は違うな、と思った。

きっと、Nも結構やられているハズだ。

めいっぱい、その職場の先輩と戦った結果、どうにもならない敗北が続いたのだろう。

おそらく格付けがついていて、心を折られているのではないか?と思った。

そうでなければ、その先輩のことを強い、などど私に伝えないだろう。

Nは、心の底から、その職場の先輩には勝てない、と、そう思い込んでいるのだ。

長い付き合いだから、私にはわかる。

私は、なんとなく、麻雀で「友人が他の人間にカモられている」

ということが、気に入らなかった。

もちろん、麻雀は自己責任なのだから、Nの勝ち負けはNの責任である。

けれど、もしかして、その職場の先輩とやらが、

何かやっているんじゃないか?と思ったのだ。

麻雀で勝つ方法は、本当に簡単だ。

「自分より弱い人間と打つ」

これに尽きる。

返せば、「自分より強いと思う人間」とは打たない、ことだ。

当時、私は「麻雀の強さ」に飢えていた。

「麻雀の強さ」が何なのか、知りたい、とも思っていた。

強い、ということは、ツキを持続させて、お金を多く持って帰ること。

それが、その当時の私の「麻雀の強さ」の解だった。

不ヅキを感じたときに、卓を割ることができる人間。

そういう人間が一番麻雀が強いのだと、そう思っていた。

「ツキを引き寄せて押し切る」

それが私のフォームだった。

電車が、よろよろとホームに収まり、改札を抜けると、友人Nが迎えに来てくれていた。

格闘技をたしなんでいるその体躯は、頼もしい。

「どこの雀荘に行くのだろう?」

そう思う私をよそに、Nはぐんぐん歩いてゆく。

林道を抜けて、橋を渡り、どうやらNの家らしき建物に着く。

ドアを開けると、こたつ机に牌が並べてあった。

「そうか、手積みなのか?これは、やばいな・・」

戦慄が走る。

私は、不器用で、手積みの麻雀でのいたずらは全然できない。

「こまった。」

私は内心、めっさ困っていた。

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コメント 2

忍

麻雀オリンピックの続きが気になっております(。-_-。)w
by (2014-10-09 18:42) 

ゆうゆう

中で直撃できなかったから、ヤダ
by ゆうゆう (2014-10-09 20:12) 

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