Tは、毎回ツモってきた牌を一度ひいては叩きつけ


河にリリースする。


それをひたすら繰り返す。


もともとTの好戦的な態度で、

 

不穏な空気な卓だったこともあり


Tが牌をたたきつける度に


同卓者の表情が険しくなる。


特に先ほど諍いがあった、おいさんは爆発寸前だ。   


T対、おいさんたち、という構図が


はからずも生まれてしまっていた。


嫌がらせがはじまった。


Tが有効牌をツモって手の内に


いれたあと、ポンをするのだ。


もともと仕掛けるつもりの牌だったのか、


そこのところはわからないけれど


Tが手の内に牌をいれてから、ポンの声をかける


という嫌がらせが数回。


Tは、我慢をしていた。


だが、Tがリーチをかけ、 ③ピンをツモった瞬間

 

(③ピンはツモ和了だった。ツモ和了のモーション)


ポン!


じゃまポンが入った。


「いい加減にせえや!」


切れて立ち上がるT。


そもそも、先ヅモ、引きヅモオンパレードの


Tもよろしくない。 


雀荘は、麻雀を打つ場所で、喧嘩をする場所ではない。


店員がかけつける。

 

めちゃめちゃこわいドスの効いた声。


「おい、喧嘩ならオモテでやれ!」


有無を言わさない声音でそう言われ、  


Tは、わたしのほうをみやり


「おう、すまんの、


こいつ、ぶちくらしてくるわ!」  


と、こぼし、おいさんを連れて 


店をでていった。


Tとおいさんのかわりに、


そのゲームを引き継ぐかたちで


店員が代走で卓についた。


思えば、当時の雀荘は、


なんかギラギラしていた気がする。


仲良しセットはままごと。


みたいなイメージ。


もちろん、東京リーチ麻雀、がマナー悪


ではなくて、キタキューシューが


たちが悪いだけだっただけ、なんだろうな、


と思う今日このごろだ。


Tとはそれっきりだ。