やよいケーンで、おなかいっぱいになったあと


高級なティーが飲みたくなった。


線路のわき、様々な季節を泳いできた老舗。


そのお店では、常連と認められたなら


ドリンクがカクテルグラスで出される。


キラキラとしたグラス。


常連としての証左が、透明なカクテルグラスという訳だ。


入店して、すこしドキドキしながら


「いつものやつを、もらえますか?」


と、お願いをしてみる。


卓につき、配牌をとると、ウーロンティーが


コーヒーカップで運ばれてきた。


カクテルグラスではなく、コーヒーカップ。


まだ、わたしの麻雀力では、この店の常連とはなれない


ということだろう。残念ながら。



29000点持ちのオーラス。


2000点のアガリでトップだ。


対面の親番、マダムゆうこりんが


「えーい、もう、リーチよ」


と、牌を曲げる。


トップをとって、常連の仲間入りをめざす私。


この局面はほぼゼンツ。降着リスクを鑑み


よほどの牌以外は押します。


直前に下家がツモ切りした発を持ってくる。


いらんわ、こんなん。


ツモ切ると、ロン。


まじすか?


手を開くと、


発単騎。


リーチ一発、三暗刻、ドラ、裏3


24000点を振り込む。


裏3


まあ、どのみち振り込んじゃう。


強烈な一撃に軽いめまいを覚える。


で、でなおしてきます。


半荘一回でノックダウンされた私は


やっぱり、親リーチにはさからっちゃいけない、


でも、発は一生止まらない、どうにもならない


と、反省する。


でも、もし発が通っていたなら


この反省もないわけだから。 


振り返る機会をもらえた、と感謝しよう。


半荘一回で、くたびれはて帰路につくわたし。



三暗刻と一盃口は、相手の手の内に、みつけにくい。


ビミョーな違和感しか残らない。


みんなも、そう思うよね?