?鉄鳴きでしょ?

 ずいぶん久しぶりの投稿になります。


不定期にはなりますが、


体力の続く限り、また記事の投稿を続けたいと


考えております。


読んでいただけると嬉しいです。


 


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 下界におりることがなくなり、半年以上が過ぎる。


対局そのものが、ままならなくなる。


場の状況判断ミス。


所作の粗相。


思考の停止。


ゆるくゆるく品質が下がる。


半荘二回打てるか?打てないか?


牌をこぼしたり、場がみえてなかったり


それはもう同卓者に失礼というものだ。


瓦礫に埋もれていくような悲壮感のなかに、


あたたかい気持ちもわからなくなりそうだ。


自分の想いとは別の現実がそこにはあって、


自分の麻雀の終着を感じる。


現在そばにいて同卓をしてくれている


「大切な仲間」たちとの麻雀が、ある場面に届けば、 


きっと、自分の「麻雀」の物語は終わる。


 


自分の麻雀を振りかえるとき、心にはりついていて、


常に思い出されるのは2つの対局だ。


そのうちの一つは、自分は打っていない。


観戦させていただいた対局。


 


麻雀の夢のなかにいた西風荘の頃。


その頃から、お世話になりっぱなしの西風荘のマスター。


言葉が少ないが、打牌で語る。


その麻雀への想いは、道を見失いそうな時、


道標となって、いつも、自分を支えてくれた。 


「よい麻雀」  


心に響き、響き続ける。


レゾナンス。


そういう宝物のような対局を持っている自分は、 


本当に幸せだ。


そういう自分が、麻雀を疎かになどできない。


だからせめて「綴りたい」と思った。


加筆、再録が多くなるとは思うけれど、


それは、自分にできる数少ないことのひとつだと、思う。


 


 


西風荘のマスター。


ますたぴょんが、某大会の本戦の為に、


北九州から、神奈川へ。


たくさんの激闘の末、たどり着いた本戦。


その観戦の為に、会場へ相鉄線は走る。


午前中の所用があったことと 


数年前に一度足を運んだきりの、


横浜のその大会へ場所への足元が暗いこともあって、


観戦はその途中からとなった。 


「もし、決勝にあがれなかったなら、


腹を抱えて笑ってやろう・・」


そう思いながら会場につき、ますたぴょんをみつける。


不遜なオーラを纏っているので、すぐにわかるよ。


ほんのちょっと、真剣な表情。


「思えば、ますたぴょんのガチ実戦って観たことないな・・」


そうなのだ。勝手な思い込みだけれど


いつも、勝つこと以外にも目的があり、


牌を抜いているイメージが強い。


西風荘のお客様を守るために、培われた


卓を支配する力。


圧倒的な対局感と、大局感。


本気の麻雀を観てみたい、こういうチャンスは


もう二度とないかも。そう思いなおし 


「声をかけないほうがいいかな? 」


と躊躇していたなら、ますたぴょんと目が合った。


不器用な笑顔が懐かしい。


これまで、1回戦2回戦のますたぴょんの成績は


このままいけば、決勝に届きそう、といったあんばい。


現在東3局で、47000点くらい持ってる。


私が観戦することで「ながれ」が変わらなければよいけど・・


(そんなオカルトありえません)


絶好のカン⑥を引いて、


二二⑤⑤⑥⑥⑦⑦23456


こんな形でリーチ。


あまり、ツモ和了を確信しない限りリーチを打たない。


とにかく重い麻雀を信条とするますたぴょん。


そういう麻雀を打つますたぴょんがリーチ、


ということはできあがってるんだろう。


手役も、流れ?も。


そう思っていたなら、トイメンの親に無スジを押され


ドラの七ワン高めで、58000を振り込み、


その次局も、仕掛けて捌こうとした結果、上家のリーチに


安そうな9ソウが三色高めに8000点の振り込み。


上家は8ソウをツモるときに、牌離れが悪かったし、


リーチ!の声も大きいことから、


断定はできないけれど、3面待ち、369ソウで


在る可能性が高いことくらい、


ますたぴょんにわからないはずはない。


あれ?なんかまずくない?


 これ、差し込みにいって、高かった、ってやつだよね。


残り時間とますたぴょん自身の親番を


鑑みての仕掛けがかみ合ってないようだを


確かに、敗退したなら(腹を抱えて)笑ってやろう、


なんてイジワルなことを考えたりしたけれど


本当は違う。


やっぱり、当たり前に優勝してほしい。


かっこいい逆転を観たい。


観戦していてそう思わずにはいられない


オーラのようなものを、ますたぴょんから、感じる。


さらに親番に4000オールをツモ和了されて


もはや、瀕死。 


たこなぐりふるぼっこ。


ロープ際の幕の内である。 


私が観戦を始めた瞬間から、 


20000点くらい点棒落としてる。


東ラスの南家2本場5巡目、 


③③③⑤⑤⑥⑦667発発発 


このシャンテンに上家が⑤を切る。


「よっしゃ、ますたぴょん!仕掛けるんや!」


私は電波を飛ばす。


その強烈な電波をしらんぷりして、


ますたぴょんは、ノータイムでその⑤スルーした。


(文章おかしい)


そういえばこのひとは、重い麻雀が信条。


こういう安い鳴きはしない人だけれど、


いくらなんでも、今回は鉄鳴きでしょ?


思わず、後ろから発声してやろうかな?と思ったけれど、


それは、観戦マナーに反するので我慢。 


もしかして、私が観てるからかっこつけてるのかな?


いや、でも、ますたぴょんは、


麻雀でかっこつけたりとか、


わざわざ言い訳できる土俵を準備したりとか、


そんなことはしないはずだ。


今まで、一度も言い訳なんて聞いたことないし・・。


でも、これは・・・


下家が58ソウをツモ切るなんてことになれば、


完全なる和了逃しではないか・・ 


どうしたんだよ。


ますたぴょん…


私は、ちょっと泣きそうになりながらも、


ツモ山に向かうますたぴょんの指先を見つめる。 


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